saya配信ライブvol.2無事終了しました。
鉄壁のリズム隊、茂さん、なべちゃんありがとうございました。
なべちゃんとは40年、茂さんとは26年。
なんかどうしようもなく嬉しいです😆
歌も自信漲る感じで、、
僕は配信好きかも
古田さんからレビューもいただきました。
是非読んで欲しいです
【ライヴ体験記 <オンライン>】
2020/08/25
「おうちで、聴こう。 saya 配信スぺシャルライブ第2弾」
(From Live Spot RAG in 京都)
Players:
Vo. saya Pf. 塩入俊哉 Ba. 岡沢茂 Dr. 渡辺豊
Set List:
1 Feeling Good (Nina Simone)
2 I Got Rhythm (George Gershwin)
3 Water Of March (Antonio Carlos Jobim)
4 You Raise Me Up (Secret Garden)
5 浜辺の歌 (唱歌)
6 「オールナイト・ニッポン・メドレー」
木綿のハンカチーフ (太田裕美)
異邦人 (久保田早紀)
セーラー服と機関銃 (薬師丸ひろ子)
恋人よ (五輪真弓)
夢で逢えたら (吉田美奈子、ラッツ&スター)
なごり雪 (イルカ)
銀河鉄道999 (ゴダイゴ)
7 Otonal <塩入ソロ曲>
8 約束*
9 名残の蝉時雨*
10 こもれび*
11 窓のない列車*
12 魅惑のセレナーデ*
13 アメージンググレース*
(*sayaオリジナル)
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オープニングは”Feeling Good”。嗚呼Nina Simone、嗚呼この曲。個人的に大好物。久々にバンド・サウンドを味わう。おっ、岡沢のベースいつになく届くなぁ…それはきっと渡辺のドラムスのせい。バランスを考えた非常に丁寧な畝り。これは素晴らしくヤバい気がする…。“Water Of March”、確かに歌唱が難しい英語の羅列だが、カタカナ英語にならないsayaの発声はさすが。肝は岡沢のベース。単純だがしっかりとした音出しが不可欠。それを余裕でこなす恐ろしさ。この人はなんて楽しそうに弾くのだろう?“浜辺の歌”はsaya曰く「ボサノバ・アレンジ」。ボッサというよりジャズに近いか。そして目立つ、塩入の器用さ。ジャンルによってアタックもスラーも運指も変えている。
“ANNメドレー”と銘打ったコーナーは…詰め込みましたねぇ!そして渡辺のスネアが心地良いことといったら!音像全体が締まるのは明らかに彼のメリハリによるもの。素晴らしい。”木綿のハンカチーフ”ではsayaのピュアネスと大人の境界線な立ち位置に驚き、”セーラー服と機関銃”ではどっから持ってきたのか、機関銃を担いで歌う…sayaが手にすると背徳感と違和感のなさが同居。唖然としながら衝撃的、ライヴならでは(?)。演奏後、各曲にまつわる裏話たちがどれも非常に貴重で面白い。”恋人よ”の原曲ベースが岡沢だったとは…
塩入ソロ曲“Otonal”。塩入の真骨頂。この人の真の姿は、様式美と柔軟性を併せ持った変態だと思うんです(良い意味でですよ!)。リズム隊が入ることでピアノソロとは景色が違うし、ダイナミズムが半端ない。今年1月にはこれをオーケストラでやったのか…音源ないのかしら?
saya衣装チェンジしての”約束”。私見だがここ最近で一番の出来では?丁寧な歌唱に感情が乗り、祈りの歌に。sayaの言葉に誘発されて私も東日本大震災の半年後に訪れた福島・新地を思い出す。シンバルがいいアクセントとなって揺蕩うリズム。ちょっと涙腺が。”名残の蝉時雨”は「所々にダブル・ミーニングがあるので歌詞に注目してほしい」(saya)。非常にこなれてゆったりした演奏と、しっかり歌詞を届けるsayaの歌唱は歌詞を追いやすい。「もうこれきり 会えなくなる人が 振り向くたび微笑んで」「桜並木 影絵の高瀬川 謝るのは私でしょう」…色々深読みしたくなる。
“こもれび”は、スタンダードになり得る普遍的な旋律を持っていると思う。しかも日本人には懐かしく響き、海外の人にはThe Eastに聴こえる。KATSUMIの歌詞は非常に大人だが、主人公の少女性がそことなく漂う。sayaの歌い方に注目。”I got Rythm”も”恋人よ”も歌える振り幅が、この曲でまた違う方向で輝く。塩入のピアノは寄り添って支えていく。そしてsayaのライヴでは久々な気がする”窓のない列車”。ずっと歌い続けてほしい曲。シャンソン的なアプローチだがシャンソンそのものとは異なり非常に歌謡曲的。かといってその上品さと気高い精神性はそのままな希有な曲。リズム隊が入ることでスケール感が二回りほど拡大。そこに乗るsayaの歌唱には、何かが宿っていた。これは皆に生で体感してほしい。
“魅惑のセレナーデ”。演者たちは何も言ってないが、あえて言います。途中でキーボードとパーカッションの音が消えた。恐らくトラブル。が、これがかえって素晴らしかった。打ち込みの音が鳴る=そのリズムに演者全てが合わせなければならないのでどうしてもそこに気が向く。それが消えたことで生音のみがガッチリ組み上がり、ドーンと響いて途端にカッコ良いサウンドになった。これぞライヴ。原曲の洒落たメロディが余計強調され、sayaの歌唱も浮き出て美しかったと思う。
(塩入さんすみません。個人的に打ち込み無しの方が数十倍カッコいいと思うんですこの曲)
最後は”アメージンググレース”。sayaに聞いてみたいが、毎回僅かに歌唱が異なる気がする。ライヴのラストで歌われるためその日のコンディションに依存することもあるだろうが、情景をイメージして歌っているその景色が毎回違うのではないだろうか?時に喜び、時に悲しみ、時に無。今回はどんな景色が浮かんでいただろう?
<ライヴならではの気になったポイント>
・塩入、髪切ってカワイくなった気が。そして太田裕美のモノマネは永久保存版笑 今回も圧巻のピアノと構成でした!
・岡沢、太った気が…気さくな人柄はそのままに、静と動を巧みに使い分けて全体を支えることに徹する。安心の一言!
・渡辺、そのTシャツは一体?笑 はじめましてだったが、水樹奈々のバックで豪快にドラミングする姿が想像できないくらい、非常に繊細で大きくて優しい音。懐深い!
・saya、前半お腹冷えませんでしたか?笑 伸び伸びと歌唱する姿を見て、そこで鳴る音を一番浴びて楽しんでいるのは我々ではなくsaya本人と確信。立ち姿凛々しかった!
音バランス、響き方等、とても聴きやすかったです。映像は、多数のカメラが導入されているとあってsayaを色んな角度で捉えていた点は良いが、個人的にはドラムスの手元やベースの手元も観たかったなぁ…笑 実際に現場にいれば色んな箇所を観てしまうのだが、配信ライヴではそれがどうしても叶わぬ。致し方ないことだけど、やはり現場で生で観たいですね。
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出口の見えないコロナ禍。人も社会も経済も疲弊してきてるし、その反動で「コロナなんて大したことない」「ただの風邪」と言う方もいる。気持ちは分かるが、それはワクチンができて初めて成立すると思う。それまではまだ得体が知れないウイルス(香港で報告された症例=コロナ感染者が快方後再び感染。しかも1度目と2度目のウイルスは遺伝子配列が異なっているらしい)。我慢比べにならざるを得ない。
だからこそ、今必要なのは荒んだ空気を清浄するエンタテインメントだ。非常時に一番最初に切り捨てられる存在、とよく言われるが、本当に切り捨ててしまえばその文明は確実に淀んでいく。そんな世界、誰が望む?それを避けるためにも、私たちはエンタメを求め続けようーーー少なくとも私はエンタメが無ければ廃人と化す。戯言と言われようと、それはまだ生きている内は言い続けたい、かな。
演者の皆さん、お疲れ様でした。そして貴重なライヴ体験をありがとうございました。
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チャンネルsaya (YouTube)
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